論文詳細
社会生活力の「評価」等に関する国内論文レビュー
―社会生活力及び社会リハビリテーションの評価方法に着目して―
著者
小泉浩一
所属機関
日本福祉教育専門学校
抄録
本稿の目的は、社会生活力及び社会リハビリテーションのプログラム等が実践されるにあたって、定着への要因である「評価」が先行研究上、どのように取り組まれたかを明らかにすることである。社会生活力の評価を中心に焦点を当てて整理し、国内論文10件を検討した結果、今後の課題を含め、以下の3点が明らかになった。1)社会生活力の操作的枠組み・評価項目:社会生活力に関わる評価が不十分な状況にあるばかりではなく、その概念が不明確であること、2)評価方法・尺度について:社会生活力及び社会リハビリテーションを評価する際、標準的に用いられる評価方法・尺度はまだ見当たらないこと、3)現状において、社会生活力及び社会リハビリテーションの評価における3つの方向性と、社会リハビリテーション以外を根拠とする社会生活力概念等により概念の統一性はないものの、リハビリテーション、社会福祉、教育、療育等、多分野における活用を見出すことが可能、の3点であった。また、3つの方向性が確認できたが、国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health:ICF)(以下「ICF」と略記する)におけるICFコードとの共通点等を確認することも可能で、「包括性」を有するICFとの共通性をもって、社会生活力及び社会リハビリテーション評価の一助になることが考察された。
キーワード
社会生活力、社会リハビリテーション、評価
Review of domestic papers on “evaluation” of social functioning ability
― Focusing on the measurement method of social functioning ability and social rehabilitation ―
Author
Koizumi Hirokazu
Organization
Japan Welfare Education College
Abstract
Keyword