論文詳細

敬心・研究ジャーナル第8巻 第1号
掲載ジャーナル
第8巻 第1号(ISSN 2434-1223)
掲載ページ
P.067~P.076
発行日時
2024年06月30日
日本の保育ドキュメンテーション論が前提とする〈学び〉観
著者
吉田 直哉1)
安部 高太朗2)
所属機関
1)大阪公立大学
2)郡山女子大学短期大学部
抄録

本稿は、日本において、自身の保育理念と合致する保育記録方法としてドキュメンテーションを提起する論者(大豆生田啓友、大宮勇雄、森眞理、高橋健介・請川滋大)に着目し、それぞれのドキュメンテーションの記録形式・対象の違いを明らかにする。大豆生田にとってのドキュメンテーションは、子どもの心の揺れ動きを記録対象とした写真つきのエピソード記録である。大宮にとってのドキュメンテーションは、子どもの学びを、物語として保育者に読み取った記録(学びの物語)である。森にとってのドキュメンテーションは、日々の生活・遊びのなかにある子どもの表現(子どもの物事への意味づけ=子どもの「声」が表れた行為・言動など)を収めたポートフォリオである。高橋・請川にとってのドキュメンテーションは、子どもが、環境との関係を深めていく遊びの展開の記録である。

キーワード
エピソード記録(エピソード記述)、学びの物語、ポートフォリオ、学習観
Japanese Viewpoints of Play in Documentation
Author
Yoshida Naoya1)
Abe Kotaro2)
Organization
1) Osaka Metropolitan University
2) Koriyama Women’s College
Abstract

Keyword