論文詳細

敬心・研究ジャーナル第8巻 第1号
掲載ジャーナル
第8巻 第1号(ISSN 2434-1223)
掲載ページ
P.059~P.066
発行日時
2024年06月30日
保育マップ型記録の前段階としての経過記録の対象
著者
吉田 直哉1)
安部 高太朗2)
所属機関
1)大阪公立大学
2)郡山女子大学短期大学部
抄録

河邉貴子は、保育マップ型記録の提唱者として知られるが、子どもたちの遊びが持続する以前の状況で使用可能な記録様式として「経過記録」を提案している。河邉が提案した複数の経過記録のうち、本稿では、遊びを構成するメンバーの変化に着目することで、遊びの経時的変化を捉えようとする様式(経過記録①)、遊びの合流・分流に着目する様式(経過記録②)の二つに着目する。経過記録①には、遊びの凝集性が弱い段階で、メンバーの入れ替わりによる遊びの変化が記録される。経過記録②には、個々の遊びが合流・分流する画期をなした、鍵となる子どもの動きと、それによる遊びの展開が記される。これらとは異なり、保育マップ型記録は、経過記録が捉える遊びの経時的変化が生じた理由を、遊び相互の影響から捉えようとするものである。

キーワード
ごっこ遊び(演劇的遊び)、遊びの生態学的配置、河邉貴子、環境図記録、日案
Objects of Play Process Records in Kawabe Takako’s Method
Author
Yoshida Naoya1)
Kotaro Abe2)
Organization
1)Osaka Metropolitan University
2)Koriyama Women’s College
Abstract

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