論文詳細

敬心・研究ジャーナル第8巻 第1号
掲載ジャーナル
第8巻 第1号(ISSN 2434-1223)
掲載ページ
P.043~P.050
発行日時
2024年06月30日
介護福祉職の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応の経験に関する研究
著者
松永 繁
所属機関
岩手県立大学
抄録

<目的>コロナウイルス感染症への施設関係者の対応に関しての経験を記録化することを目的として実施した。<方法>コロナウイルスへの対応に関する施設の記録物と施設関係者の聞き取りからデータ収集を行い、整理した。<結果>施設関係者は、感染対策物品確保の困難さ、感染者が出た場合のシミュレーションの実施、家族対応への困難さ、対策への不満の経験等をしていた。<考察>可能な範囲で通常業務を削減・休止することで介護職員の過重労働の回避を図っていたが、介護職員の中には、感染対策で利用者に求める生活の制限に加え、通常業務の削減・休止の対応が利用者への罪悪感となり不満やモチベーションの低下につながっていた。一方で、感染区域で対応にあたった介護職員は介護業務が回らないという限界の経験を共有することで、方向性の一致が容易となり、身体的負担はあってもモチベーションが維持されたことが考えられる。

キーワード
コロナウイルス感染症、特別養護老人ホーム、経験、災害エスノグラフィー
A Study of care workers experiences dealing with Coronavirus disease 2019(COVID-19)
Author
Matsunaga?Shigeru
Organization
Iwate Prefectural University
Abstract

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