論文詳細

二年制保育者養成校における幼稚園実習期間の検討
―実習園と学生へのアンケート調査より―

抄録

二年制保育者養成校の実習や実習指導の課題は多岐にわたる。筆者らは2022年に昭和学院短期大学の実習を担当し、他大学との比較検討や、実習時期の検討などを通してさらなる実習の充実を追究してきた。本稿では、２年課程での幼稚園教育実習期間が「１週間・３週間」または「２週間ずつ」のどちらの割り振りが適切であるのか、学生と実習園へのアンケート調査によって明らかにした。結果は「１週間・３週間」が、実習を経験済の２年生と、両期間を受け入れた経験があろう実習園により僅差で支持された。また選択理由の自由記述をKJ法でコーディングした結果５項目に分かれ、２年生では学びの充実や余裕を持った実習準備を優先すると「１週間・３週間」を選択し、気力体力的な余裕を優先すると「２週間ずつ」を選択する傾向が見られた。そして、実習園の「１週間・３週間」を選択した理由がすべて積極的なものであったことは注目に値する。