論文詳細

敬心・研究ジャーナル第5巻 第2号
掲載ジャーナル
第5巻 第2号(ISSN2432-6240)
掲載ページ
P.115~P.127
発行日時
2021年12月01日
心理臨床家の負担となることとセルフケア
著者
鈴木健一
所属機関
あしかがメンタルクリニック 獨協大学非常勤講師
抄録

人々の心のケアを担う心理臨床家は、人々と同様に様々なストレスにさらされている。特に「二次的外傷性ストレス」は大きなリスクであり、十分注意を払わねばならない。しかし、そのリスクについてはあまり周知されていないばかりか、心理臨床家としてのあるべき姿によって、自らの心身を保つセルフケアが重視されていないことが懸念される。本稿はこのような心理臨床家の負担となっている疲労やストレス、それらに対して有用な方法に関する文献を概観する。そして、臨床上のストレス、臨床家としての研鑽活動、それらが私生活に与える影響によって負担となることについて考察する。心理臨床家の間で経験的におこなわれてきた「仲間に話す」ということが孤立を防ぐという観点でも有効なセルフケアとして機能していると考えられる。

キーワード
心理臨床家、臨床心理士、二次的外傷性ストレス、セルフケア、仲間
Psychological Clinician’ Burdens and Self-Care
Author
Suzuki Kenichi
Organization
Ashikaga Mental Clinic A part-time lecture of Dokkyo University
Abstract

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